南吉の下宿を訪ねた子どもたち


4月27日。いよいよ南吉の下宿を訪ねる日です。下宿へは、歩いて20分ほどかかりまし た。
南吉の下宿では、当時の南吉の暮らしぶりについて丁寧な説明を、若奥様からしていただき ました。
南吉が、万年床に寝そべって童話を書いていたことや、
「おじいさんのランプ」の初版本が 出た時のはしゃぎぶりなど、
ゆかりの地でなければ聞かれない情報が数多くありました。
子どもたちは、南吉を地域に生きた人として身近に感じ、追究意欲をさらに持ちました。
この後も何度もおじゃまし、聞き取り調査を続けた子もいます。

ついに行った!南吉たんけん まず、南吉が下宿していた所に行って、大見さんにいろいろなことを教えてもらいました 私は、このたんけんの前にも、ちょっと調べていました。それで、南吉さんが30才までし か生きていないということもわかってきました。私は、まだ30才だったのに、そんなに若 くなくなったのか?と、思っていました。 大見さんの話だと、下宿していたところには、つくえとふとんと本だなしかなかったそう です。しかも、ねそべって本を書いていたなんて、と思いました。もし南吉さんが生きてい たら、85才。まだまだ若いのに。もしも生きていたら一度は会って、ゆっくり話をしたい です。 これから、もっともっとがんばって、南吉さんを身近な人にしたいです。 4/28 S子 南吉のひみつ情報 きょう南吉に行って、南吉さんのことをいっぱい知りました。すごいなあと思ったことや へえっと思ったことがいっぱいありました。 すごいなあと思ったことは、南吉さんの部屋に、つくえ、本だな、ふとんしかなかったこ とです。ふとんは、ずうっとひいてあって、そこでねそべって本を書いたそうです。 へえっと思ったことは、南吉さんは洗たくが苦手で、洗たくものがたまると半田に帰って お母さんに洗ってもらっていたことです。 それで、こうやって調べると、とってもおもしろいことがすごくいっぱい分かって、なん だかぼくは、勉強が楽しくなってきました。南吉のことをいっぱい知って、南吉大はかせに なりたいです。 4/28 K男

K男の日記が、学級通信で紹介されますと、
「南吉大博士になりたい」ということば が、いつの間にか子供たちの流行語になってきました。
追究活動としては、まだ初歩の段階ですから、
班を編成し、共同で追究を進めていく ことにしました。
下宿を再度見学に行く班、市内に点在する文学碑の調査を始める班など、思い思いの
方法で南吉大博士をめざす「新美南吉たんけん」が広がりました。
子どもたちの興味は、大きく3つの方向に集まり始めました。
それは、S男のように、若くして亡くなった南吉という人物への興味であり、M子や
K男のように、安城に残る南吉ゆかりの場所(物)への興味であったりします。また、
南吉の残した多くの作品への興味であったりします。
これら3つのことがらを、学級で調べることが、「南吉大博士」になることであると
いうことを子どもたちと確かめ合い、「新美南吉たんけん」を深めていくことにしまし た。



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