全校に南吉作品を発信する 「ドングリ読書祭」

2学期の南吉たんけんのもう一つの柱は,安城で書かれた作品の読み広げです。
国語の授業で扱った文学作品の読み方を応用して,班ごとに読書会を開きました。
文学作品の読み方について概略的に説明しますと,人物描写を手がかりに,場面ごとの中心 人物の考え方の変化や成長をとらえながら,個々の読み手にとっての作品の価値(読み手にと っての主題)を味わうことを指します。
班ごとの読書会の成果を,作品紹介の形でまとめ直し,本校の伝統行事である「どんぐり読 書祭」で,「新美南吉が安城で書いたお話しょうかい」として,全校に紹介する
ことになりま した。
子どもたちが扱ったのは,次の作品です。いずれも,新田の下宿で書かれたことがはっきり しているものばかりです。
「ごんごろ鐘」「花の木村とぬす人たち」「うた時計」「百姓の足,坊さんの足」 「牛をつないだ椿の木」「おじいさんのランプ」「最後の胡弓ひき」
発表にあたっては,聞き手の集中力を考慮して,5分以内で項目を図表で示しながら短い文 に区切って話すこと,こういう条件を示しました。
子どもたちの自己評価カードを紹介します。

「どんぐり読書祭」での読書紹介の感想 たくさんのお客さんに聞いてもらい,とってもうれしかったです。がんばって分せ きしたことで,一人でも多くの人が,この「うた時計」という本を読んでくれたら, 一番うれしいです。 高学年の人にも聞いてもらえるなんて,初めてで・・・。今までやったことは,む だじゃなかったんだなあ。 (うた時計・M,S) ぼくたちががんばってやって,お客さんがしっかり聞いてくれたので,よかったな あと思います。 ぼくたちは3人だったのに,絵も出せたし,よかったです。きっとお客さんも「う た時計」を読みたいなあ,と思ってくれたと思います。 (うた時計・K,O)
図書館にたくさんの人が来ました。そのいきおいにも負けず,自分のたんとうする ところをぎりぎりまで暗記しました。うまくはいかなかったけど,お客さんもうれし そうな顔をして帰っていったので,ほっとしました。 分せきをした後で感想文を書くと,書きやすくなるような気がしました。 (百姓の足 坊さんの足・N,A) 今日は,みんなのせんでん(よびかけ)のおかげで,お客さんがいっぱい集まって くれて,よかったなあ,と思いました。これで,3〜6年生のほとんどの人が,南吉 さんはすごい作家なんだなあ,と思ってもらえたはずです。私も,4年生になって南 吉さんのことを調べる前はそうだったから,きっときっとそうだと思います。 最初にこのどんぐり読書祭で発表会をやることになった時は,なんかイヤだなあな んて思ったけど,今日やってみてよかったです。 (花の木村と盗人たち・M,N) みんなに南吉さんのお話や,南吉という人物を発表できて良かったと思う。いっし ょうけんめいにやってこそ,手に入れられる気持ちは特別な気持ちで,いっしょうけ んめいやってこそ,それがえられるのだと思った。 (花の木村と盗人たち・M,S) 最初はだめだと思っていたけど,リハーサルが終わったら,これならいけると思い すごく自信を持ったまま発表をした。 こんなにみんな来てくれたのかときんちょうしたけど,わくわくした。みんなはぼ くたちの発表を見て,わかってくれただろうか。 (ごんごろ鐘・H,K) お話しょうかいで「ごんごろ鐘」をやって,お客さんがたくさん来てくれてよかっ たです。その時,やりがいがあったなあ,と思いました。先生もたくさん来てくれま した。私は,図書館がまんいんになったので,すっごくうれしかったです。 前で発表する時,なんだかすごくみんなに見られたり,そんけいされているようで 気持ちよかったです。 (ごんごろ鐘・M,N) きんちょうはしませんでした。お客さんを見ると,みんな目をこちらに向けていて くれて,うれしかったです。 自分にとっては,みんなに聞きやすい声でしゃべりました。ですが,心の中では, みんなこれでわかってくれたかなあ。で,いっぱいでした。 最後に,3年生の子が,「おれも読んでみようかなあ。」と,言ってくれました。 もう,最高,にうれしかったです。 (おじいさんのランプ・E,T)

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